健康科学ブログ

看護師・医学博士、医療系企業でマネージャーとして仕事をしている。ダイエット法やお金の話し、ビジネスにおける思考など、日々の学びや体験をブログに綴っていきたいと思います。

人は聞き方が9割:後編(最終話)

昨日に引き続いて、
ベストセラー「人は聞き方が9割」、著者:松永茂久さん
こちらの本について書いていきたいと思います。

リアクション美人がやっていること

どんなに話すことが苦手な人でも、簡単に実行できて、相手へ共感を伝える方法としては、ボディーアクション。それはズバリ頷き。
会話上手になりたければまず、相手が話しているときに積極的に頷き、相手のことを全肯定する。自分を肯定してくれる相手のリアクションに対して、安心感を抱く。
頷くというのは非常に簡単なアクションであるが、思い返せば意外とできていない。相手が自然と話し始め、自分のことを勝手に好きになってくれる、そんな聞き手になるにはまずは頷き、肯定することを忘れないようにする。
頷きの力をもっと高めるために、様々なアクションを交えながら相手の話を引き出す方法がある。それは、リアクション美人が自然とやっている、相手から愛される聞き方である。リアクション美人になれば、相手の心を開こうと苦心することはもう無くなる。 
リアクション美人がうなずきも含めセットでやっていることのポイントは、
1、 表情
2、 頷き
3、 姿勢
4、 笑い
5、 感賛


個人的には、表情の作り方が重要。
会話をしている時は自分の表情を豊かにすることを心がける。 
覚えておくべき表情は、
1、 笑顔
2、 真剣な表情
3、 驚きの表情
初対面では先に笑顔を出すことを常に心がける。そうすることで、会話での心理的主導権を手にすることになる。 
笑顔を作るときは口角をあげることも大事だが、目も重要。特に今はコロナ禍でマスクを着用しているので、どんなに口角を上げても相手から見えない。
そもそも人は無意識にその人の目にフォーカスを合わせる。だから、目を使って表情を作る。 目の使いかたは眉間に意識を集中させると上手くいく。
笑顔を作るときは眉間を大きく開くことを意識し、逆にしっかりと相手の話を聞くときは眉間に力を入れると自然と表情が引き締まる。相手の話にびっくりしたときは、眉間を眉毛ごと大きく額の上に近づける意識をすると、目がハット開き、驚きの様子が伝わる。
これらをまずはオーバーリアクションくらいの意識でやってみると、徐々にいろんな表情が作れるようになる。
表情を作る上で1つ気をつけたいのが、相手の感情に表情を合わせること。話し方で相手の速度に合わせて話をすることをペーシングと言うが、上手な人は表情でペーシングをする。 はじめは笑顔で相手の話を迎え入れて、相手に安心してもらうが、その内容がつらい悩みの相談だったり、悲しいニュースだったり、考えさせられるようなことである場合は、常にニコニコしているわけにいかない。さもないと、「この人は私の気持ちをわかってくれていないな」という誤解を生む 。
表情のペーシングをすることは、相手の気持ちを理解していることである。話の内容にあった表情を意識して、相手の心に寄り添うことが重要。

ポイント1

どんなに話が苦手な人でも簡単に実行できて、相手への共感を伝える一番のボディーアクションは頷きである。 相手が話しているときに積極的に頷き、相手を全肯定することで相手はあなたに安心感を抱く。

ポイント2

世界中の誰とでも気持ちを通じ合わせることのできる最高のコミュニケーションスキルが笑顔である。先に笑顔を出すことを常に心がけるようにすると あなたは会話での心理的主導権を手にすることができる。

ポイント3

人は無意識にその人の目にフォーカスを合わせるため、表情で表現するときは口角だけでなく、目の使い方も意識する。そして、相手の感情に表情を合わせる。


以上でレビューを終わりにしたいと思いますが、本書ではさらにリアクション美人がやっていることの続きから、嫌われない生き方、また会いたいと思われる人の聞き方など、人から好かれる聞き方を習得するための要点がギッシリと書かれています。
私のレビューまとめを通して、少しでも皆様のこれまでの聞き方がアップグレードされ、人に好かれるような聞き方ができる人が一人でも増えれば嬉しく思います。

人は聞き方が9割:中編

昨日に引き続いて、
ベストセラー「人は聞き方が9割」、著者:松永茂久さん
こちらの本について書いていきたいと思います。

聞く姿が美しいリアクション美人になろう。

よく言われているように、 私たち日本人は世界の中で見ても、特にシャイな人種。そんな日本人の特徴として、特に初対面の相手に対して緊張をして、何を話せばよいのか分からないという悩みを持っている人がかなり多いのではないでしょうか。
どんな場所でもすれ違う人に、「はーい♪」と声をかけたり、微笑んだりすることが日常的な習慣の欧米人のように、フランクにコミュニケーションをとる方法を学ぶべきなのかというと、おそらくそれは国民性に合わないでしょう。そこで著者が提案されているのが次の解決策です。それは聞く力、そして周りの人に質問をして会話を広げる力を伸ばすことに特化するということです。


名キャッチャーになろう

昨日も書きましたが、人間は話したい生き物である。人間のなかで聞き役は希少価値が高く、話し相手から好かれ、周りの人からの評価が上がる存在である。
聞き役は会話の主導権を握っている。では、コミュニケーションをうまくとるにはとりあえず相手の話を、"うんうん"と聞いていればいいのかというとそういう訳ではない。
相手との関係を良好に気づくコミュニケーションをとりたいのであれば、話の聞き方、つまり話を聞くときの表情や態度リアクションなども 大切にしなければいけない。
コミュニケーションとは、ピッチャーとキャッチャーが存在する野球に例えるとわかりやすい。例えば数人で会食している様子を想像してみる。大勢の人が集まるとその中に一人や二人は自分の話をするのが得意な人が居る。 
その人はポジションで言うとまさに話題というボールを投げるピッチャー。ピッチャーが投げたボールによって会話がスタートすると、今度はそれを拾うキャッチャーが必要になる。
そうです、聞き手のことです。野球で名キャッチャーと呼ばれる人はただボールを受けるだけでなく、"スパーン!”と、わざと音を鳴らして 、ボールを受ける技術に長けている。そして、「ナイスボール!』と声をかけながら、ピッチャーにボールを投げ返す。これをすることによってピッチャーの気持ちを高揚させている。
さらにキャッチャーは、ピッチャーからのボールをファーストセカンドサードに投げる選択権を持っており、受けたボールをその場を拠点として大木のように広げていくということからも、まさに会話においては聞き役であると言えるのではないでしょうか。
自分から話を切り出すのが苦手ならば、無理してピッチャーにならなくてもよく、名キャッチャーになれば良い。話す人の言葉に対していかにいい音を鳴らして受け取るか、そのボールをいかにほかの塁に投げて会話を広げていくのか、その技術を磨いていけばよい。
良い受信者になることができれば、発信者は安心して自分の話したいことを話すことができきる。
欧米人のように自分の想いを積極的に発信できる人は"すごい人だ"、そんな風に思っている日本人が多いのではないでしょうか。
しかし、古くから日本人には自分の思いを一方的に発信する人は単なるおしゃべりで、"底の浅い人"と捉え、反対に人の話をしっかりと聞いて静かに受け止めることができる人を、”徳の高い人”と捉える文化がある。
話すのが苦手な人はその特性を一概に否定し、話せるようにならなければいけないと四苦八苦するよりも、話をしっかりと受け止めることができる人に価値があるという日本人本来の得意な部分を育てていく方が良いかもしれない。


こんな聞き手にはなるな

「この人の話って広がらないな」
「この人本当にちゃんと聞いてくれているのかな」 
「なんかこの人との会話って気を使って疲れる」
普段のやり取りの中でそのように感じる人っているのではないでしょうか。
日本人は自己表現が苦手な国民性なので、多くの人は、人の話を聞いている時に自分の感情をあまり表現しない傾向にある。
このような聞き方が原因で、仕事、プライベート、友人関係すべてにおいて損をしてしまっている人がたくさんいる。著者は多いときは1万人を超える人々の前で講演を行っており、この悩みにぶち当たった。話をしているとき、お客さんは無表情で腕組みのノーリアクション。それ故に自分の話が面白くないのかなと思った。このような聞き方は仕事やプライベートなど、どんな場面においても相手に誤解を与えてしまい、相手から良い印象を持たれづらくなってしまう。例えば、会議、多くの人にとって会議って面倒くさい、面白くない、早く終わって欲しいというイメージがあるが、 それには次のような原因がある。
・会議参加者の表情が作り出す空気
・正解以外は全部ダメという聞く側のプレッシャー
・絶対に正解を言わないといけないという思い込み


日本人は真面目で真剣な顔をしなければという思い込みを持っている。笑顔でたくさんの人が頷きながら発表者をねぎらう、そのような会議の場面は何か前向きなことが決まった時を除いて、テレビでもほとんど見たことがない。
多くの出席者が眉間にしわを寄せ、腕を組み 、社長やリーダーが意見を出せとプレッシャーを与えているような環境、そして聞く立場の人の正解じゃないと認めないよという空気の中では発信者はなかなか本音を言うことができない。そもそも発言しようという気にもなりらない。
話の聞き方という点で考えると、聞き手の難しい顔とか、正解じゃないと認めないよ、という空気とか、正解を言わなければいけないという心理は、プライベートでも如実に表れ、特に立場の上下がはっきり出てしまうケースではよく問題になる。例えば親子の会話、先輩後輩の飲み会など、こういった場面でも否定のない全肯定の空間であれば発言がしやすくなり、関係性が良くなる。
人は周りが自分の話を温かく聞いてくれているという確固たる安心感を持つとどんな人でも話せるようになる。 しかし、否定空間だと弱い立場の者が委縮し、強い立場の者がマウンティングしてしまうという結果になる。
話し相手から好かれる聞き方のポイントは、聞き手の難しい顔、正解じゃないと認めないよという空気、正解を言わなければいけないという心理、この3つに気をつけるようにすること。


ダラダラと書いてしまったので、まとめ


ポイント1

話すのが苦手であれば欧米人のようなコミュニケーションスキルを学ぶよりも、話をしっかりと受け止めることができる、人に価値があるという日本人本来の得意な部分を育てると良い。話す人の言葉に対していかに気持ちの良いリアクションをするか、そしてキャッチしたボールをいかにうまく話して、あるいは会話の参加者に向けて投げ返すかという技術を磨く


ポイント2

人は周りが自分の話を温かく聞いてくれるという確固たる安心感を持つと、どんな人でも話せるようになる 。そのような空間を作るために大切なのは、
・難しい顔で聞くのではなく、笑顔とうなずきを入れながら聞く
・相手の発言に対して 「いいね」という工程の開始から始める
・相手が言ったことに対して訂正したり腕組みして難しい顔をしない


またまた長くなってしまったので、今日はこの辺までとします。
明日また続きを書こうと思います。
と言うことで、後編としましたが、中編にしておきたいと思います。


それでは皆さん、良い週末を〜♪

人は聞き方が9割:前編

本日は最近読んでいた本について、アウトプットも踏まえて書いていきたいと思います。
ベストセラー「人は聞き方が9割」、著者:松永茂久さん


テレビで見た人気芸人、友達との飲み会や会社の宴会でのムードメーカー誰もが真剣に聞き入ってしまうような講演やプレゼンテーションをする人、これまでの経験を振り返り、 あの人話がうまかったなあという人を思い浮かべると割とどんどん出てくるのではないでしょうか?
しかし、あの人は自分の話をしっかりと聞いてくれたと思える人はいるでしょうか・・・。
話し上手な人は印象に強く残りやすいというのもありますが、そもそも聞き上手に対して話したいという人は圧倒的に多い。
人は本来話したい生き物であるがゆえに本当は話し上手な人よりも 話させ上手な人を求めています。そのため、もし「自分は話しベタだと悩んでいる」のならば、今から話し上手になろうとする必要はありません。解決なんてそもそもしなくていいんです。話をしっかりと聞くことでまずは相手を理解し、相手の求めていることを投げ返すそれだけであなたは話し相手から良い印象を持たれます。


会話を上達させるの一番のコツは、苦手な話し方を磨くことや苦手な人との会話に使う時間を減らし、自分の大切な人の話を聞く時間を増やすこと、ただこれだけ。
コミュニケーションにおいては話し方より聞き方のほうが大切
聞き上手になれば相手に好かれやすくなるのはもちろん次の7つのメリットを得ることができる。


メリット1:語彙力が少なくて済む
メリット2:聞くことは読書をしているのとほぼ同じである
メリット3:人の感情が読めるようになる
メリット4:相手を不快にさせるリスクが減る
メリット5:聞くことで自分の盲点が見えてくる
メリット6:沈黙を恐れなくて済む
メリット7:話すより聞く側の方が勝ってにすごい人にされてしまう


すべての人が一番初めに求めているもの、 それは安心感。マズローという心理学者も、人間の欲求の一番基礎になるものは安全の欲求であると表現している。つまり、人は安心感なくして他の感情を満たすことはできない。
人間が生まれて初めに体験する感情はオギャーと泣くこと。そして排泄をする。
つまり、はじめに外に出すことで気持ち良いという感情を体験している。私たちが何かを学ぶときは、先にインプットをしてからアウトプットをしいるが、本能的な視点で見ると人間の感情は、まずアウトプットから始まる。私達人間は最初にアウトプットすることを快感とする生き物であり、私たちのアウトプットはまさに自分の思いを口にすること、つまり話すということ。
したがって、人は話すことによって心理的な快感を得ている。


人間というのは生まれ持って話したい生き物であり、誰もが自分の話を聞いて欲しいと思っている。だからこそ聞く人の存在には希少価値があり、求められる存在である。


多くの人が誤解していることが、人と良いコミュニケーションをとるためには流暢な話し方は必要ない。相手が求めているのは自分自身の居心地の良さ。
そしてもう一つ、多くの人が持つ間違った思い込みがある。 それは、話す人が会話の主導権を握っていると思っている。実は本当に会話の主導権を握るのは話す側ではなくて話させる側である。
↓この例がめちゃくちゃわかりやすい!
踊るさんま御殿の明石家さんま。もちろんトークも抜群ですが、彼はその番組ではほとんど話さず、次に話を振るゲストが話しやすいようにするために、自分の話を最低限するだけ。視聴者はゲストのトーク内容に注目しますが、実際に会話のコミュニケーションのすべてを握っているのは明石屋さんま。


ここまでの内容を一旦整理したいと思います。

ポイント1

人は本来、自分が話したい生き物である。それ故に、話し相手に求めるのは流暢な話し方ではなく、自分の話を聞いてくれること。

ポイント2

会話の主導権を握るのは話す側ではなく、話させる側である。話させ上手の人はどんな人も本来は話したい生き物であるという人間心理をよく理解しており、 一方的に自分の論理で人を巻き込んでいくようなことは決してない。

ポイント3

聞き上手になると得られるメリットが7つある


長くなってしまったので、本日はここまでとしたいと思います。
続きは明日書きたいと思います。


本日もお付き合い頂き、ありがとうございました。